大企業と中小企業との比較

1990年後半から2000年前半は就職氷河期と言われていて、見事なほどに求職者数のほうが圧倒的に多い環境になっています。つまり、とてつもなく就職しにくかった時期というのが、明確にデータからもわかります。また、1990年後半から求職者数は完全に右肩上がりになっています。これは、前の年に就職できなかった人が、また翌年の求職者数に含まれてしまうので、余計に就職が困難になってしまうことを表しています。しかし、この求人数の推移を ”大企業” と ”中小企業” で分けて見ると全く違った結果が出ることになります。
大企業への就職は極めて困難

上の図は、リクルートワークス研究所による従業員1,000人以上の大企業の求人数と、その大企業へ就職を希望する求職者の比較を表したものです。ご覧のように就職氷河期もあいまって、求人数と求職者数との差がかなり開いていることがわかります。求職者に対する求人数は、最近の2006年を除いてほとんど半分にも満たない状態が続いているために、大企業への就職というのは、席が少ない上にライバルが多くて、極めて困難であると言えるのです。
また運良く大企業へ就職できた就職勝ち組の人たちも、人員削減のために非常に仕事の量が多く、経費削減で十分な給料をもらえない状態が多いという意見が多数聞かれます。そのためせっかく大企業へ就職できたのに、すぐに転職したり、体を壊すなど大企業への就職=勝ち組のような単純構造とはいかないようです。しかし下記に紹介する中小企業のケースと比べれば、幾分マシかもしれません。
中小企業への就職はとってもカンタン?

上の図は、リクルートワークス研究所による従業員1,000人未満の中小企業の求人数と、その中小企業へ就職を希望する求職者の比較を表したものです。大企業の図と比べてみると、全く逆の状態であることがわかります。なんと、中小企業の求人数は、求職者数を大きく上回っているのです。中小企業に対する就職活動においては、大企業とは逆に売り手市場になっているのです。こんな状態なら、大企業を望まずに中小企業へ就職活動をすれば、簡単に内定がもらえて就職できたのではないかと思ってしまうでしょう。しかし、大企業と違って中小企業というのは ”倒産しやすい” という頭が痛い問題点を抱えているために、そうカンタンに事は運ばないのです。
中小企業は順調に?倒産中

上の図は 「東京商工リサーチ」 による全国企業倒産件数の推移を表したものです。平成不況といわれた1990年中旬に入ると中小企業の倒産件数が飛躍的に上昇していることがわかります。2000年ごろの就職氷河期においては、倒産件数は2万件に肉薄するほどのものでした。21世紀になり、一時的に倒産件数は減っていますが、それでも尚1万件以上の中小企業が倒産しているのです。
これほどの中小企業が就職氷河期には倒産していました。そのため、就職氷河期の大卒者はいつでも売り手市場である中小企業に採用されたとしても、業績悪化や倒産などの要因で就職できなかったことが多々あったのです。運良く中小企業に採用されて入社しても、次の年には会社がなくなっていたことなどよくある事でした。いくら中小企業の求人が売り手市場であったとしても、入社するべき企業がなくなってしまうことがたくさんあったので、どちらにしても就職は非常に難しかったのです。